一級建築士製図 試験で使うスパンは「基本or複合」のどっち?

勉強1

今回は『一級建築士製図試験の試験元解答例で使用しているスパンが【基本スパン】【複合スパン】のどちらなのか?』を調べてみたよ。参考にしてみてね

もとさぶ

このページで分かることは?
  • 基本スパン・複合スパンについて
  • 試験元解答例のスパン
  • 管理人の考え

基本スパン・複合スパンについて

ピヨひこ

基本スパン・複合スパンってそもそもなに?

まず初めに基本スパン・複合スパンについて説明をしていきます。

~基本スパン~

 

ヨコの寸法・タテの寸法がそれぞれ「一種類のスパン」で形成されていることを指します

~複合スパン~

 

ヨコの寸法・タテの寸法のいずれか、または、両方が「二種類以上のスパン」で形成されていることを指します

つまり、下の様な画像となるよ

もとさぶ

基本・複合スパン

MEMO
画像では例として「ヨコ寸法」の一部が7.0mとなっていますが、一か所だけとは限りません。

なおかつ「タテ寸法」のみが複合スパンとなる可能性もありますし「ヨコ寸法・タテ寸法」両方とも複合スパンとなる可能性も考えられます

試験元解答例のスパン

試験元解答例のスパンを見る前に知っておきたい事がある。

製図試験の内容が2009年(H.21)以降に大きく変わったんだ

もとさぶ

内容のごく一部を抜粋すると…「自由度のある出題・簡素化した出題」に変更する。「計画の要点」を追加する。といったことが書かれています。

かなり簡単に抜粋しているから、しっかりとした情報は下記URLから参照してね

もとさぶ

参考 国土交通省一級建築士試験設計製図試験の見直しの具体的対応(中央建築士審査会とりまとめ)

過去の試験元解答例のスパンをチェック

試験元の解答例は「解答例1」「解答例2」の2つが用意されています。

年度、課題名解答例1解答例2
2003年(H.15) 保育所のある複合施設複合スパン複合スパン
2004年(H.16) 宿泊機能のある「ものづくり」体験施設複合スパン複合スパン
2005年(H.17) 防災学習のできるコミュニティ施設複合スパン複合スパン
2006年(H.18) 市街地に建つ診療所等のある集合住宅(地下1階、地上5階)複合スパン複合スパン
2007年(H.19) 子育て支援施設のあるコミュニティセンター複合スパン複合スパン
2008年(H.20) ビジネスホテルとフィットネスクラブからなる複合施設複合スパン複合スパン
以下は製図試験が大きく変化
2009年(H.21) 貸事務所ビル複合スパン複合スパン
2010年(H.22) 小都市に建つ美術館基本スパン複合スパン
2011年(H.23) 介護老人保健施設複合スパン複合スパン
2012年(H.24) 地域図書館基本スパン基本スパン
2013年(H.25) 大学のセミナーハウス複合スパン複合スパン
2014年(H.26) 温浴施設のある「道の駅」基本スパン基本スパン
2015年(H.27) 市街地に建つデイサービス付き高齢者向け集合住宅基本スパン基本スパン
2016年(H.28) 子ども・子育て支援センター(保育所、児童館・子育て支援施設)基本スパン基本スパン
2017年(H.29) 小規模なリゾートホテル基本スパン複合スパン
2018年(H.30) 健康づくりのためのスポーツ施設複合スパン複合スパン

管理人の考え

スパン決めはとても迷うと思います。ここで私の考えを書いていくね

もとさぶ

ポイント1
近年の解答例を見ると、基本スパンまたは複合スパンのどちらかに寄っているかもしれません。

ですが、本試験ではどちらのスパンも視野に入れておいた方が良いでしょう

基本中の基本として…まずは「基本スパン」から考えるべきだね。

次に基本スパンでエスキスが納まりそうになければ「一部を複合スパン」に切り替えて納める。といった形がベターだよね

もとさぶ

ポイント2
仮に試験元の解答例が複合スパンを使用していても「必ず複合スパンでなければ納まらない」という事はないと思います。

中には基本スパンで納めて合格している人もいらっしゃるでしょう。

 

※注)ただし建蔽率の指定等でスパン調整が必要となる場合は「複合スパン」を使用しないといけないかもしれません。2018年度(H.30)がそうでした

まとめ

複合スパンを採用するとき「スパンの選択肢が増えるから、エスキスの自由度が上がる」と感じる人もいれば「スパンの選択肢が増える事により迷いが生じ、エスキスを納めるのが難しい」と感じる人もいます。

私はまさしく後者の方だった。

 

そもそも解答例を調べだした理由はエスキスが超苦手で『基本スパンで納まるのか、それとも複合スパンで納まるのか…』と悩む事が多かったからなんだ

もとさぶ

ピヨひこ

スパン決めってほんと迷うよね
そうそう。だから解答例が『「基本スパン」「複合スパン」のどちらを多く使用しているのか、また、近年の試験傾向として参考に出来るものがあるんじゃないのか?』と考えた

もとさぶ

この記事を初めに書いたのは2018年度の製図試験日前です。記事作成時に感じた事は『近年は基本スパンの傾向が強いのかな?!』という事でした。

ですが2018年度の試験結果の蓋を開けてみると…「建蔽率の問題で複合スパンとしないといけない」という解答例でした。

このことから下記の内容に注意して、製図試験に合格しましょう。

  • 「基本スパン・複合スパン」どちらも視野に入れておかないといけないということ
  • スパンを決める時、まずは基本スパンで考える。基本スパンで納まらない場合、一部を複合スパンとする

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