仮に今後の試験で吹抜けや光庭が「指定された」場合は、必ず取り入れないといけないので注意してください
もとさぶ
ピヨひこ
もとさぶ
- 評価の高いパッシブデザインについて
- 「足切りや減点ポイント」に注意
- 友人の重大なミスについて(大きな減点となった?!)
- 実際に建つと想像することの大切さ
- 吹抜けや光庭がなくても合格できるのか
評価の高いパッシブデザインについて
近年の製図試験では「パッシブデザインを積極的に取り入れた建築物の計画」といった内容を問われることが多いです。
まずは資格学校で習う「評価が高いパッシブデザイン」を挙げていきましょう。
- 2層吹抜け、または、3層吹抜け
- 光庭
もとさぶ
当然、吹抜けや光庭を「取り入れているプラン」と「取り入れていないプラン」とを比べてみると【取り入れているプラン】の方が合格に近づく(評価が高くなる)のは間違いないです。
でも、吹抜け等を取り入れる際に注意しないといけない事があります。
「足切りや減点ポイント」に注意しよう
次に注意ポイントを解説していきましょう。
もとさぶ
ピヨひこ
まだ製図試験の「足切り、減点ポイント」について知らない場合は、下記記事を見て下さい。

結果的に減点対象となるプランとなってしまうのならば、無理して吹抜けを取り入れる必要がないと私は思うんだ
もとさぶ
ピヨひこ
つぎに課題文で「吹抜け等」の指定がない場合は、吹抜けや光庭を無理くり取り入れる必要はないと思います。
ですが「取り入れている人」と「取り入れていない人」のプランでは、やはり【取り入れている人】のプランの方が合格に近いと言えるでしょう(=より、パッシブデザインを考慮しているとみなされる為)
友人の重大なミスについて
「大きな減点」になってしまったミスがあるんだ
もとさぶ
友人の大きな減点箇所:1階保育所の要求室である事務所が「かなり過小面積」となっていた
製図試験の減点箇所で明示されている事があります。
それが【所要室の機能性・快適性等】です。
だけど、その中でも事務所は「機能性が損なわれていた」と解釈ができ、大きな減点となっていたはず。
復元図面を見してもらった時に『えっ小さくない?!』と一番初めに気付いたからね
もとさぶ
友人が計画した事務所はどれぐらい過小面積だったのか
保育所部門の事務所についての設計条件を見ていきましょう。
- 職員5名分の「受付・運営・管理」を行う執務スペースを設けること
- 職員の更衣、及び、休憩用スペースも含む
ピヨひこ
執務スペース:6㎡×5人=30㎡
更衣室:4㎡×2室=8㎡
休憩スペース:8㎡程度
合計:46㎡
面積をかなりイジメちゃったんだ
もとさぶ
内容1:机や椅子は「キチキチ」、かつ、「什器のサイズ感が小さい」
内容2:更衣室も小さく1.5㎡×2室=3㎡程度
内容3:休憩スペースは無し
内容4:人が通れるスペースがほぼない
面積:25㎡程度?!
もとさぶ
「実際に建つ」と想像してみよう
製図試験の設計条件は「あくまで試験上」での話しです。
ですが、実際に建つと想像しながら設計すると「何を大切にしないといけないか」が見えてきます。
たとえば(設計条件では特に指定されていない状態で)パッシブデザインの代表格である3層吹抜けを考慮したオシャレなプランにしたとしても、ある一部の所要室の機能性が損なわれていればどうでしょうか?
ピヨひこ
友人のを例に挙げると、事務所は保育所部門を管理しないといけない所要室だよね。「適した面積を確保出来ていない」ということは、つまり「保育所部門の管理面が機能しない」と言い換える事が出来る…これって実際に建つとして考えてみると、すごい怖いことだよ
もとさぶ
このように「実際に建つ」ことをイメージすると『どこを重要視しないといけないのか、どこが減点として大きそうか、また少なそうなのか』といった部分を予測しやすくなります。
友人のプランは資格学校の採点だと、なぜⅠBだったのか
ピヨひこ
もとさぶ
各項目毎による〇×方式である
総合資格の採点方式によると「保育所部門の事務所のみが×」といった減点に留まります。
建物全体として見た時には「ごく一部(今回は事務所)のみ」が減点となり、採点上たいした問題にはならないでしょう。
ですが、試験元では「より現実的な見方をしている」と想定した場合、友人のプランは「保育所部門を管理する重要な事務所が成立していない」ので、より大きな減点となると考えられます。
実際に建つとした時の「所要室の重要度や使用感等」を重要視している?!
個人的な予想ですが…「吹抜け」や「光庭」を取り入れなさいといった指定がない場合の優先順位は以下と予想します。
- 各要求室(所要室)の機能性・快適性等 > パッシブデザイン
吹抜けや光庭がなくても合格できるのか
ピヨひこ
『なんでそう言えるのか』というと、私がそうだったからね
もとさぶ
私は吹抜け等を設けずに合格する事が出来ました。吹抜け等を導入していなかったので各要求室に関しては「ゆとりのある面積」であり、無理のない配置となっていたと思います。
ただ、2016年度の製図試験では例年よりも合格率が高かったので「運が良かっただけ」と言えるかもしれませんが…。
2013年度合格率:40.8%
2014年度合格率:40.4%
2015年度合格率:40.5%
2016年度合格率:42.4%
2017年度合格率:37.7%
2018年度合格率:41.4%
「吹抜けを入れなくて良いんだ」と鵜呑みにしてほしくないから、もう一度だけ注意点を挙げておくね
もとさぶ
つぎに課題文で「吹抜け等」の指定がない場合は、吹抜けや光庭を無理くり取り入れる必要はないと思います。
ですが「取り入れている人」と「取り入れていない人」のプランでは、やはり【取り入れている人】のプランの方が合格に近いと言えるでしょう(=より、パッシブデザインを考慮しているとみなされる為)
「吹抜け等を設けて、かつ、プランも完璧」といった人は、私のプランよりも評価が高いと言えるし、そういったプランの人がもう少し多かった試験だったら、私は不合格となっていたかもしれません。
この事から「要求室に支障が出て、無理くり取り入れるパッシブデザインなら要らないんじゃないか?」と言える根拠となっているよ
もとさぶ
まとめ
簡単にポイントをまとめていきましょう。
- 設計条件をしっかり読む。読み落としに注意すること。
- 「足切り箇所」に注意するだけでなく「実際に建つ」として考えた時、所要室に支障がないか確認すること
- 所要室にも優先度があるかもしれないということ(ブログ管理人の予想)
優先度があるとした時、所要室毎の重要性を考えながらプランを練る
仮に試験元の採点が「所要室毎に優先順位を付けた採点」とした場合【特にどこの所要室を重要視しているのか?】を想像してみましょう。
重要度が高そうな所要室でのミスは減点としても大きくなるでしょう。
もとさぶ
ピヨひこ
かなり低いけど、もう一つの可能性として…「課題内容的にハナから吹抜けや光庭を取り入れられない」といったパターンもあるかもしれません。
ピヨひこ
にしても、エスキスって考えられるパターンがいくつもあるから、ほんと難しい
もとさぶ