一級建築士製図 パッシブデザイン(吹抜け等)採用時の注意点を解説

勉強1

注意
今回記事で引き合いに出す2016年度の製図試験では「パッシブデザインを積極的に取り入れる」とされているものの「吹抜けや光庭を設けなさい」といった指定はありませんでした。

仮に今後の試験で吹抜けや光庭が「指定された」場合は、必ず取り入れないといけないので注意してください

ピヨひこ君。エスキスをまとめるのに苦労しているみたいだね

もとさぶ

ピヨひこ

そうなんだよ~「パッシブデザイン」の為の吹抜けや光庭を取り入れるとなかなか上手くまとめられないんだ
パッシブデザインは近年の製図試験では当たり前のように記載されている。今回はパッシブデザインを取り入れる際の注意点について教えるね

もとさぶ

このページで分かることは?
  • 評価の高いパッシブデザインについて
  • 「足切りや減点ポイント」に注意
  • 友人の重大なミスについて(大きな減点となった?!)
  • 実際に建つと想像することの大切さ
  • 吹抜けや光庭がなくても合格できるのか

評価の高いパッシブデザインについて

近年の製図試験では「パッシブデザインを積極的に取り入れた建築物の計画」といった内容を問われることが多いです。

まずは資格学校で習う「評価が高いパッシブデザイン」を挙げていきましょう。

  • 2層吹抜け、または、3層吹抜け
  • 光庭
資格学校では上記の「吹抜け」または「光庭」を取り入れなさい。といったニュアンスで教えれる。…でないと、受からないよといった感じにね

もとさぶ

当然、吹抜けや光庭を「取り入れているプラン」と「取り入れていないプラン」とを比べてみると【取り入れているプラン】の方が合格に近づく(評価が高くなる)のは間違いないです。

でも、吹抜け等を取り入れる際に注意しないといけない事があります。

「足切りや減点ポイント」に注意しよう

次に注意ポイントを解説していきましょう。

パッシブデザインに気を取られ過ぎて、製図試験の「足切りや減点ポイント」に引っ掛からないようにしてね

もとさぶ

ピヨひこ

製図試験の足切りと減点ポイント??

まだ製図試験の「足切り、減点ポイント」について知らない場合は、下記記事を見て下さい。

必勝1一級建築士製図 試験には【5箇所】足切りがあるって事知ってた?
指定されていないのに吹抜けなどを無理くりプランに取り入れたが為に、その他へシワ寄せが来て「足切りや大きな減点」になったら元も子もない。

結果的に減点対象となるプランとなってしまうのならば、無理して吹抜けを取り入れる必要がないと私は思うんだ

もとさぶ

ピヨひこ

なるほど【吹抜けや光庭を設けなさい】と指定がない場合でも、吹抜けなどを設けるとポイントは高い。だけど、吹抜けを無理くり入れて他の部分にシワ寄せがいき「足切りや大きな減点」となる場合は逆効果だから、無理やり吹抜けを入れる必要がないかもしれない。ってことだね

注意
課題文で「吹抜け」「光庭」などの指定がある場合は必ず取り入れましょう。指定箇所の見逃し(未記入)は大きな減点、もしくは、不合格となってしまいます。

 

つぎに課題文で「吹抜け等」の指定がない場合は、吹抜けや光庭を無理くり取り入れる必要はないと思います。
ですが「取り入れている人」と「取り入れていない人」のプランでは、やはり【取り入れている人】のプランの方が合格に近いと言えるでしょう(=より、パッシブデザインを考慮しているとみなされる為)

友人の重大なミスについて

続いて「資格学校の採点ではⅠB」だったけど、製図試験では不合格になってしまった友人のプランを解説するね。

「大きな減点」になってしまったミスがあるんだ

もとさぶ

~2016年度 製図試験「子ども・子育て支援センター(保育所、児童館・子育て支援施設)」~

 

友人の大きな減点箇所:1階保育所の要求室である事務所が「かなり過小面積」となっていた

製図試験の減点箇所で明示されている事があります。

それが【所要室の機能性・快適性等】です。

他にも減点されている部分があって不合格になったんだろう。

だけど、その中でも事務所は「機能性が損なわれていた」と解釈ができ、大きな減点となっていたはず。

復元図面を見してもらった時に『えっ小さくない?!』と一番初めに気付いたからね

もとさぶ

友人が計画した事務所はどれぐらい過小面積だったのか

保育所部門の事務所についての設計条件を見ていきましょう。

  • 職員5名分の「受付・運営・管理」を行う執務スペースを設けること
  • 職員の更衣、及び、休憩用スペースも含む

ピヨひこ

職員5名分の「執務スペース」に「更衣と休憩用スペース」を考慮した面積かぁ~けっこう大きくなるね
~設計条件をクリアする為の事務所必要面積~

 

執務スペース:6㎡×5人=30㎡

更衣室:4㎡×2室=8㎡

休憩スペース:8㎡程度

 

合計:46㎡

友人は3層吹抜けを設けたが為にプランのレイアウトに苦戦し、結果シワ寄せが特に保育所部門の事務所へときてしまった。

面積をかなりイジメちゃったんだ

もとさぶ

~友人の事務所プランの内容は~

 

内容1:机や椅子は「キチキチ」、かつ、「什器のサイズ感が小さい」

内容2:更衣室も小さく1.5㎡×2室=3㎡程度

内容3:休憩スペースは無し

内容4:人が通れるスペースがほぼない

面積:25㎡程度?!

最低でも40㎡以上は必要だと思うところ25㎡程度しか確保出来ていないのは痛いよね

もとさぶ

「実際に建つ」と想像してみよう

製図試験の設計条件は「あくまで試験上」での話しです。

ですが、実際に建つと想像しながら設計すると「何を大切にしないといけないか」が見えてきます。

たとえば(設計条件では特に指定されていない状態で)パッシブデザインの代表格である3層吹抜けを考慮したオシャレなプランにしたとしても、ある一部の所要室の機能性が損なわれていればどうでしょうか?

ピヨひこ

僕だと間違いなく『もう一度設計をやり直して』ってお願いするね
そうだよね。いくらデザインの良い建物であっても、これから一生使い続けていく事を考えると機能性が損なわれている所要室があるのは致命的。

友人のを例に挙げると、事務所は保育所部門を管理しないといけない所要室だよね。「適した面積を確保出来ていない」ということは、つまり「保育所部門の管理面が機能しない」と言い換える事が出来る…これって実際に建つとして考えてみると、すごい怖いことだよ

もとさぶ

このように「実際に建つ」ことをイメージすると『どこを重要視しないといけないのか、どこが減点として大きそうか、また少なそうなのか』といった部分を予測しやすくなります。

MEMO
だれがどう考えても『まずい』と思うことは、大きな減点となりうるかもしれない。ということを頭に入れておこう

友人のプランは資格学校の採点だと、なぜⅠBだったのか

ピヨひこ

でも、もとさぶさんの友達のプランは資格学校の採点だとⅠBだったけど不合格になったんだよね。試験元との採点の違いは何だろう?
あくまで私の推測でしかないんだけど、こう解釈しているよ

もとさぶ

~総合資格の採点ポイント~

 

各項目毎による〇×方式である

総合資格の採点方式によると「保育所部門の事務所のみが×」といった減点に留まります。

建物全体として見た時には「ごく一部(今回は事務所)のみ」が減点となり、採点上たいした問題にはならないでしょう。

 

ですが、試験元では「より現実的な見方をしている」と想定した場合、友人のプランは「保育所部門を管理する重要な事務所が成立していない」ので、より大きな減点となると考えられます。

~試験元の採点ポイント~

 

実際に建つとした時の「所要室の重要度や使用感等」を重要視している?!

個人的な予想ですが…「吹抜け」や「光庭」を取り入れなさいといった指定がない場合の優先順位は以下と予想します。

  • 各要求室(所要室)の機能性・快適性等 > パッシブデザイン

吹抜けや光庭がなくても合格できるのか

ピヨひこ

でも本当に吹抜けや光庭がなくても合格できるのかな?
指定がされていない場合、十分に合格出来る可能性はある。

『なんでそう言えるのか』というと、私がそうだったからね

もとさぶ

私は吹抜け等を設けずに合格する事が出来ました。吹抜け等を導入していなかったので各要求室に関しては「ゆとりのある面積」であり、無理のない配置となっていたと思います。

ただ、2016年度の製図試験では例年よりも合格率が高かったので「運が良かっただけ」と言えるかもしれませんが…。

2013年度合格率:40.8%

2014年度合格率:40.4%

2015年度合格率:40.5%

2016年度合格率:42.4%

2017年度合格率:37.7%

2018年度合格率:41.4%

ここでおさらいとして…

 

「吹抜けを入れなくて良いんだ」と鵜呑みにしてほしくないから、もう一度だけ注意点を挙げておくね

もとさぶ

注意
課題文で「吹抜け」「光庭」などの指定がある場合は必ず取り入れましょう。指定箇所の見逃し(未記入)は大きな減点、もしくは、不合格となってしまいます。

 

つぎに課題文で「吹抜け等」の指定がない場合は、吹抜けや光庭を無理くり取り入れる必要はないと思います。
ですが「取り入れている人」と「取り入れていない人」のプランでは、やはり【取り入れている人】のプランの方が合格に近いと言えるでしょう(=より、パッシブデザインを考慮しているとみなされる為)

「吹抜け等を設けて、かつ、プランも完璧」といった人は、私のプランよりも評価が高いと言えるし、そういったプランの人がもう少し多かった試験だったら、私は不合格となっていたかもしれません。

ただただ運良く合格出来たかもしれないんだけど、私のプランでは「大きな減点要素がなく受かった」と思うんだよね。

この事から「要求室に支障が出て、無理くり取り入れるパッシブデザインなら要らないんじゃないか?」と言える根拠となっているよ

もとさぶ

まとめ

簡単にポイントをまとめていきましょう。

  • 設計条件をしっかり読む。読み落としに注意すること。
  • 「足切り箇所」に注意するだけでなく「実際に建つ」として考えた時、所要室に支障がないか確認すること
  • 所要室にも優先度があるかもしれないということ(ブログ管理人の予想)
    優先度があるとした時、所要室毎の重要性を考えながらプランを練る

仮に試験元の採点が「所要室毎に優先順位を付けた採点」とした場合【特にどこの所要室を重要視しているのか?】を想像してみましょう。

重要度が高そうな所要室でのミスは減点としても大きくなるでしょう。

「所要室毎に優先順位を付けた採点」というのは私が勝手に想定したこと。「試験元の採点方法」と勘違いしないでね

もとさぶ

ピヨひこ

…でも言われてみれば、そういった採点方法の可能性もある気がするね…

かなり低いけど、もう一つの可能性として…「課題内容的にハナから吹抜けや光庭を取り入れられない」といったパターンもあるかもしれません。

ピヨひこ

…ん~。その可能性も否定できないけど、取り入れられないパターンはあまりなさそうかなぁ。

にしても、エスキスって考えられるパターンがいくつもあるから、ほんと難しい

そうだね。本試験のエスキスが納得いくプランとなる様に私も願っておくよ

もとさぶ

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